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2026年7月、神奈川県と秋田県でそれぞれ「SFTS(重症熱性血小板減少症候群)」の感染者が報告され、国内での感染拡大への懸念が強まっています。SFTSはマダニによって媒介されるウイルス感染症で、感染すると重篤な症状を引き起こす可能性があり、致死率も高いため注意が必要です。今回はSFTSの症状や感染経路、予防策について専門医の中路医師の解説をもとに詳しくご紹介します。
神奈川県で確認された患者は、足柄上郡松田町に住む60代の女性です。6月28日頃から発熱や下痢、全身のだるさといった症状が見られ、血液検査の結果、血小板と白血球の減少が判明。SFTSウイルスに感染していることが確認されました。女性は自宅近くの畑で作業をしており、その際にマダニに刺された可能性が高いと考えられています。幸いにも現在は退院し、体調は回復に向かっています。
一方、秋田県でも7月11日に県内で初めてSFTSの感染者が報告されました。由利本荘保健所の管轄地域で確認されたのは70代の女性で、発熱や頭痛、食欲の低下に加え、血小板の減少や出血傾向、さらには神経症状も見られました。感染経路は明らかではありませんが、発症前に他県への移動歴があるとのことです。
SFTSは「マダニ」が持つウイルスによって引き起こされる感染症で、潜伏期間はおよそ6日から2週間。初期症状としては発熱、吐き気、下痢、食欲不振などの消化器症状が多く報告されています。症状が進行すると、意識障害や出血、呼吸困難など重篤な状態に陥るケースもあり、日本国内の致死率は約27%と非常に高いのが特徴です。
診断には血液や尿を使ったウイルス検査が行われ、現在は抗ウイルス薬「ファビピラビル」が治療薬として使用されています。ただし、SFTSには根本的な治療法が確立されておらず、症状に応じた対症療法が中心となるため、何よりも予防が重要となります。
感染予防のためには、草むらや山間部などマダニが多く潜む場所に入る際には長袖・長ズボンを着用し、肌の露出をできるだけ避けましょう。虫よけスプレーの使用も効果的です。外出後には、すぐに衣服を洗濯し、体にマダニがついていないかをしっかり確認することも忘れずに。
全国で初めての感染例が報告された今回のケースは、SFTSの感染リスクが日本全域に広がりつつあることを示しています。山や自然の多い地域での活動が増える夏の時期は特に注意が必要です。正しい知識と予防策を身につけ、大切な自分や家族の健康を守りましょう。
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